ワンルームマンション購入後にかかる費用とは?

細かい額よりも、何にいくらかかるか知っておきましょう
今日は「ワンルームマンション購入後にかかる費用」についてお話していこうと思います。どうぞよろしくお願い致します。
ワンルームマンション投資においては、ワンルームマンション購入後に毎月家賃が振り込まれて毎月ローンが引き落とされるというお金の流れが発生します。
例えば家賃収入が80,000円でも、管理費・修繕積立金・管理代行費は毎月引き落とされるので、実際の家賃収入はもっと少なくなるんでしたね。
税金については、不動産取得税の納税通知が購入後の半年から1年経過した頃にやってきます。物件により異なりますが、都心のワンルームマンションであれば目安は100,000円前後です。不動産取得税は1物件につき1回のみかかる税金です。
それから、固定資産税と都市計画税は毎年1回の納税義務があります。都心のワンルームマンションであれば目安は5万円前後です。都市計画税とは耳慣れない税金かもしれませんが、大まかに言えば街づくりに使われる税金です。都市計画法上の都市計画区域内の土地と建物に課税される税金です。そのため、田舎の土地や建物は都市計画税が課税されない可能性もあります。
不動産取得税と固定資産税については、購入時に不動産会社の方が念入りに説明すると思いますので、ここまでは意識している人も多いと思います。それ以外に、負担する可能性がある費用はあるのでしょうか?
設備交換費用

毎年かかる費用ではありませんが、一定期間経過すると発生する費用があります。それが設備交換費用です。
具体的には、エアコンや給湯器などです。他にも、退去時のクリーニング費用があります。これらは、基本的にオーナーさんの負担になります。
クリーニング費用は敷金で、だいたい相殺される事が多いようです。物によりますが、エアコンや給湯器は10~15年で交換が必要で、費用も10万~15万円ぐらいかかることが多いようです。
このあたりの出費も考慮してシミュレーションの数字を出しておく必要があります。以前のブログ【不動産は管理を買いましょう】で「不動産は管理を買え」と言いましたが、不動産会社によってサービス内容がマチマチですので、このあたりは契約時にしっかりと確認しておきましょう。
購入後の出費を考慮しておかないと大変な事になる

これらの設備交換費用は、頻繁に発生するものではないものの、10万円や15万円など決して安くはない費用です。このあたりの説明があやふやな不動産会社様もいるようです。
「自己資金10万円でマンション投資をスタートできます」というのは嘘ではありませんが、その後の出費を考えておかないと大変な事になる場合があります。以前、私がお話した方の例でご説明します。仮にAさんとします。
<Aさんの概要>
・35才独身男性
・大卒後、上場企業で勤続13年
・年収約700万円
・投資経験なし
・預貯金30万円
という方でした。
これを見て、何かおかしくないですか?「独身で年収700万円で貯金が30万円??」そうなんです。
この方は、一人暮らしにしては贅沢な賃貸マンションに住んでいました。それだけではなく、お給料やボーナスは入ってきた分を旅行や遊興費に使う人でした。かなりの頻度で海外旅行にも行かれていました。
今では死語になってしまいましたが、いわゆる独身貴族を謳歌されていました。もちろん、Aさんのライフスタイルを否定するつもりはありません。
Aさんは、あるワンルームマンション投資専門の不動産会社から営業電話がかかってきて営業マンと面談をして、現在ワンルームマンション投資を真剣に検討しているとの事でした。
Aさんが言うには、10万円で始められて節税にも生命保険にも年金代わりにもなると営業マンに言われて、10万円で始められるならという事で乗り気でいらっしゃいました。
Aさんは属性も良いですし特段の病歴もないので、個人情報履歴に問題さえなければ(※たとえばクレジットカードの支払い遅延など)おそらくローンも通るでしょう。
今はローン諸費用の約50~60万円もローンに含められる場合がありますので、その営業マンが言う「10万円で始められる」というのは、まんざら間違っていないと思います。
でも、このAさんはワンルームマンション投資を始めてもいいのでしょうか?そもそも全財産が30万円しかないのです。
そのうち10万円を払えば、残りは20万円しか残りません。確かに、やろうと思えばできますよね。
でも、「独身で年収700万円で貯金が30万円」しかない人ですよ?倹約家になれとは言いません。時々、外食や旅行などを楽しむことも大切だと思います。
でも、どう考えても「独身で年収700万円で貯金が30万円」は少なすぎるでしょう。そんな人が、万が一、転職やリストラで半年ほど求職活動したら、どうなるのでしょうか?失業保険をもらってもマンション投資どころか、一気に日々の生活が破綻します。
そのことを丁寧にAさんのご気分を害しないようにお伝えし、Aさんほどの方であれば、毎年無理なく100~200万円以上の貯金が可能なことをお伝えしました。
まずは、そこから変わって頂かないとマンション投資をスタートしても、危なっかしい人です。
あと節税はデッドクロスがきたら節税にならない※以前のブログ参照【【超重要】デッドクロスって何?なんで重要なの?】ことと、購入後の設備交換費用についても簡単にご説明しました。
営業マンとの面談の場にいなかったので何とも言えませんが、Aさんの反応を見る限りは、これらのことは聞いていなかったようです。
家賃が下落した時のシミュレーションも考えられていませんでした。すべての不動産会社とは言いませんが、不動産投資初心者に説明不足な不動産会社様も存在しているようです。
最終的に、Aさんには分かりやすいワンルームマンション投資の本を差し上げて、お帰りになりました。まずは、一気には無理でも少しづつ貯金癖を作って頂けたときに、ベストなご提案をさせて頂こうと思った次第です。
まとめ

現金はインフレにより目減りするなどのデメリットもあります。※以前のブログ参照【不動産は、なぜインフレに強いのでしょうか?】
ただし、金融機関の預貯金は流動性が高いものなので、一定の金額を預貯金でもつことは重要です。先ほどのAさんは少し極端な例かもしれません。
ただ、中には繰り上げ返済を頑張って病気やリストラで突発的な支出に対応できず、ローン支払中の自宅を任意売却にかけた方もいらっしゃいます。
マンション投資に限らず投資をするに際しては、突発的な支出の具体的な金額を考慮するべきです。もし、あなたの状況ならいくら現金が手元にあれば安心できますか?そのことを考慮した上で、投資を始めるべきだと思います。⇒この点は、別のブログ【マンション投資で、いくら自己資金(頭金)を入れたらよいのか?】に具体的な数字を交えてご説明させて頂きました。
ご自身でよく分からなければ、私と一緒に確認してみましょう。人に話すことで物事が見えてくることもあります。お気軽にお問い合わせください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。